Summer Camp 2008 開催報告 - チーム順位
今回のSummer Camp 2008はアイデアで勝負するチームと論理の深さで勝負するチームと大きく二つに分かれました。自分達のチームがどちら寄りなのかを理解し、得意な部分にしっかりと時間を使ってきたチームがが上位に食い込んでいきました。単に形式通りのプロジェクトマネジメントに沿うだけでなく、「自分達のチームのリソース」という制約条件をいかにマネジメントすべきか、今回のCampを見て、改めて感じさせられました。今回のテーマ課題・チーム順位は以下の通りです。
Summer Camp 2008で取り組んでいただいたテーマ課題は下記の3つからの選択でした。
- 1.サイゼリヤの業績向上
- 2.ニコンの成長戦略
- 3.ニッセンホールディングスの新規事業提案
1位 チーム解脱 (リーダー:井原 真吾さん) 456点/700点



(前列左から加藤(朋)さん・井原さん・浅田さん。後列左から、松崎さん・田中さん・谷さん・貫井さん・加藤(享)さん)
今回ニッセンホールディングスの新規事業立案に取り組んだ「チーム解脱」は、模様替えサービスのサイトを作るという提案を行い、具体性に富んだプレゼンテーションが審査員の納得性を引き出し、見事優勝を勝ち取りました。ただ、リアルビジネスの世界で即採用される提案、というレベルには今一歩足りませんでした。その事業をなぜすべきか、またユーザーはなぜそのサービスを使うのか、といった必然性へのアプローチがあれば、より説得性の高いプレゼンテーションになったことでしょう。優勝おめでとう!
2位 チーム『なんくるないさぁ』 (リーダー:山本 遼さん) 443点/700点



(左から、宮木さん・袋井さん・林さん・多嘉良さん・益満さん・小関さん・山本さん)
ニコンの成長戦略に取り組んだ「チーム『なんくるないさぁ』」は、中古市場を創設するという提案を行いました。中古市場というユニークな提案が評価され、見事2位に輝きました。新しいビジネスモデルを構築する発想力が高評価に繋がっている一方で、新規ビジネスモデルに付き物のリスクをしっかりと分析し、担保するという点が弱かったのが、惜しくも優勝に届かなかった要因であり、ビジネスの「ダウンサイド」を意識できれば、より論理性の高いプレゼンテーションになったことでしょう。2位おめでとう!
3位 メガネLovers (リーダー:岡部 絢介さん) 429点/700点



(左から、高橋さん・長さん・岡部さん・廣田さん・朝岡さん)
ニコンの成長戦略に取り組んだ「メガネLovers」は、コンパクト一眼レフカメラを開発する、という提案を行いました。顧客視点に立って仮説を立て、それをアンケートによって裏付けた点が高く評価されました。ただ新規技術の開発ということで、実際にどのようなリソースが必要となり、それがニコン社内で賄えるのかという点に質問が集中し、そこを明確化しきれなかったのが3位となった要因です。しかし高橋さんのプレゼンテーションや質疑応答は非常に高く評価されており、後一歩の論理性だと感じます。3位おめでとう!
4位 死ぬほどやれよ、死なんから (リーダー:廣田 達宣さん) 385点/700点



(左から、宋さん・廣田さん・正瑞さん・清谷さん・京田さん・近藤さん)
サイゼリヤの業績向上に取り組んだ「死ぬほどやれよ、死なんから」は、100円ドリンクバーの実施を提案しました。飲食店の慢性的な課題である閑散時間を課題として取り上げた点は評価されます。しかし最後の打ち手が実際にどれくらいお客さんが足を運ぶ事に寄与するか、という点への論証が無かった点が惜しくも4位となった要因です。ビジネスは最終的にはお客さんが物やサービスを購入する事によって、初めて完結します。そこにこそ時間を掛ける必要がある、という意識を持つとより良いビジネスプランが作れるでしょう。ぜひまたチャレンジしてください。
4位 GoooooooD (リーダー:秦 直也さん) 385点/700点



(左から、草野さん・山下さん・西村さん・吉岡さん・重江さん・井口さん・秦さん)
ニッセンホールディングスの新規事業立案に取り組んだ「GoooooooD」は、データベースを活用したマーケティング支援サービスを提案しました。利益の悪化要因であるBtoBセグメントを課題とするシンプルな方向性は分かりやすかった一方で、ビジネス自体は目新しいモデルではないので差別化が必要ですが、どのように差別化するのか決定的な要因を提案できなかったことが、おしくも4位となった要因です。アイデアとリアルビジネスの差、難しさを感じたことと思いますが、ぜひその悔しさをバネに再びチャレンジして欲しいと思います。2泊3日お疲れ様でした。
6位 Team ちん (リーダー:野崎 恭平さん) 382点/700点



(前列左から、坪井さん・諸田さん・野崎さん。後列左から、長土居さん・吉見さん・佐々木さん・今村さん・宮坂さん)
サイゼリヤの業績向上に取り組んだ「Team ちん」は、有機野菜の宅配ビジネスを提案しました。サイゼリヤの掲げるビジョンと現在のブランドイメージの乖離に着目するという課題定義は、必然性が非常に高く、良い視点でした。しかし実際のビジネスモデルを検討する際に、既存のインフラを過大評価した点、またユーザーへの競争力として価格訴求しか打ち出せなかった点が、点数が伸びなかった要因です。既存のこんな強みが使える、安ければ売れる、一見最もらしく聞こえますが、リアルビジネスではもう一歩深いレベルでの検討が求められます(皆さん、必ずしも安いからといって物を買うとは限りませんよね?)。「なぜ」を5回繰り返す、というイメージを常に頭に置きながらビジネスプランをブラッシュアップしていくことにチャレンジしてみてください。2泊3日お疲れ様でした。
7位 チームマナベリア (リーダー:真鍋 希代嗣さん) 370点/700点



(左から、真鍋さん・石坂さん・松谷さん・澤岡さん・山崎さん・吹上さん)
サイゼリヤの業績向上に取り組んだ「チームマナベリア」は、「お一人様セット」メニューの実施を提案をしました。なぜそのセグメントが課題なのか、またその打ち手がどのように顧客吸引に繋がるのか、十分な論証がなかった印象を受けてしまったことが、この順位となった一番の要因です。自分達が作業をしていると当たり前に把握している情報や論理も、最終的には人に伝えて納得してもらわなければビジネスは動いていきません。「誰が聞いても理解できる」というプレゼンテーションを意識すると、聴衆視点になり、プレゼンテーションへの引き込みが格段に良くなります。ぜひ頑張ってください。2泊3日間お疲れ様でした。
8位 チームぎゃむ。 (リーダー:早田 龍矢さん) 346点/700点



(前列左から、井手さん・早田さん・加藤さん。後列左から、大久保さん・吉田さん・蔦井さん)
サイゼリヤの業績向上に取り組んだ「チームぎゃむ。」は、家族向けプラン・高齢者向けプラン・学生向けプラン、の3点を提案しました。視覚に訴える色使いをしているスライドのデザイン性は非常に高く評価されていました。しかし3つものプランを提案してしまったため、せっかく分かりやすいスライドを作りながらもプレゼンテーションとしての焦点は伝わらないまま、5分間が終了してしまいました。リアルビジネスの世界で最も重要な制約は「経営資源(人、物、金、時間、情報)は有限である」という点です。どんなに優れた提案だとしても、3つの提案の中で優先度がなければ経営者は実行できません(例えば、1人しかいない「最も」優秀な人材を3つのプロジェクトに同時に入れることはできません)。ビジネスの世界では必ず優先度が付く、という意識を強く持てばより良い提案ができるようになるでしょう。頑張ってください。2泊3日お疲れ様でした。



