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ホワイトカラーが陥る5つの落とし穴

2007年7月13日 by 創設者 河合 拓   

創設者 河合 拓

職業柄、「ああ、この人は仕事ができない君だな」と感じることがある。残念ながら、「できない君」はいくらがんばっても結果はでない、感覚的には90%以上の人が、このどれかに当てはまるような気がする。

1.目的と手段の混合

2.全体感が無く些末な議論から抜けられない

3.結果ではなくプロセス評価をしがち

4.表面的な情報の解説に留まり、内容の洞察にまで言及できない

5.仕事に期限をつけない、または、実際に実行しない

である。

1に関しては、言うまでもなく過去から何度も指摘されてきた問題だ。とくに、ロジカルシンキングの弱い人ほど、「自分が何のためにその仕事をやっているのか」ということを説明できないことがおおい。例えば、システム開発がそうだ。そもそもシステムというものは、ある事業上の目的があり、それを達成するための手段として導入すべきなのに、おそらく、今開発現場で働いている人から、そのシステムに大枚を投じようとしている人のほとんどが、導入することそのものが目的になっているだろう。一歩立ち止まって、そもそも論を議論・確認することはとても大事だ。


2に関してもよくある話だ。人に作業を任せたら、細かい数字がびっしりと並んだ表や何ページにもなる膨大な資料を出してくる人間がいる。「さあ、チェックしてください」とばかりに、全員が集まり「てにおは」のチェックをし始める、というお粗末さだ。仕事のプロであるコンサルファームでもこんな状況なのだ。仕事が「できる君」は、細かい作業をやらせるときは、大きな全体感、フレームワーク作成から行う。私も細かなエクセル作業したこともあったが、かならず一枚で、基本フレーム、基本コンセプトという題名で全体の関連性を表す資料を作っていた。これが大事なのだ。


3に関しては、期末の人事評価の時によく見受けられる。「あなたは、この期限内にこれができていなかった」と評価者がいえば、「いやいや、私はちゃんとやったよ」と被評価者がアピールする。この両者も「やったか、やらなかったか」などという議論しかできておらず、その結果がどう良かったか、悪かったかという発想がない。この手のタイプは、ものごとに対しての「評価能力」がないのだ。評価能力がないからアウトプット管理ができない。プロセス管理になってしまうのである。


4に関しては、報告書に顕著に表れる。特にひどいのは、いかにも社内に「ひな形」があって、その「ひな形」の文字だけ焼き直しただけ、というのが丸わかりな提案書だ。これは、ポパイなどを呼んで告白マニュアルに沿って女性に告白するダメ男君と同じノリである。さらに、細かい調査はいろいろやっているのだが、ようは何が言えるのか、その調査の中からどういう結論を提示するのかという部分がからっきし抜けているもの、または、その提案自体が現象をひっくり返しただけで、洞察に富んでいないというものである。


最後に、5だが、これは評論家タイプの人間に多い。彼、または、彼女の批判は全て「主語がHE (SHE) または、THEY」である。間違いなく「I」とはいわない。こういう人が会議で何かを言い始めたら、「ご意見ありがとうございます。それでは、来週までにあなたがそれをやってきてください」と切り返していただきたい。代替案のない批判は厳禁にするルールを組織の中につくっておきたいものだ。


さて、最近の仕事の中から「できない君」に共通する5つのキーワードを見てきたが、総じていえるのは、自分でものごとを考え、自分の判断で善し悪しを決め、自分で実行するということが出来ない人が多い、ということである。誰かが考えたものを待って実行する人、自分で考えるのだが、人にしかやらせない人、考え、実行するのだがその善し悪しなど考えたこともない人、という具合だ。


FRIのキャンプなどは、上記のような癖を徹底して直すブートキャンプだ。自分で、上記の癖が見受けられたらぜひ参加してもらいたい。


もっと読みたい方は→FRI Magazine: http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/09/P0000975.html

【著者】
河合 拓 (かわい たく)
経営コンサルタント 広く流通、小売業界に対して事業の立て直し、組織改革などを行っている。得意領域はマーケティング、事業戦略、生産性向上、営業改革、ナレッジマネジメント導入など。手がけた企業は国内外の大手上場企業。製造業、IT 企業、総合商社、流通企業など。赤字の上場企業を半年で黒字化させるなど、過去5社の立て直しを行いすべて成功裏に終わっている。
NPO法人FRIの設立者(現在はシニアアドバイザー) 自民党への政策提言、私立大学と大手商社と産学協同ブランド開発プロジェクト、大学生向け就職支援、中小企業向けコンサルティングなどを行っている。

ベンチャー事業会社経営顧問(社長付け経営戦略アドバイザー)グローバルに展開するアパレル企画会社の社長直属の戦略アドバイザーを務め、アジアに展開するブランド戦略に関する立案を支援している。また、公開企業のコンサルティング事業部、部長代行も勤める。

(講演、執筆)
繊研新聞 (全国紙)
「間違いらだけのQR」「ファッション業界は08年に起きる地殻変動に備えよ」連載
チェーンストアエイジ 「キャッシュフロー経営」
大手都銀向けビジネス雑誌寄稿
大手製造業向けビジネスマガジン寄稿
政策学校一新塾 (大前研一設立) 講師
「ロジカルシンキングと会議の設定」
「仮説構築と情報収集、分析の技術」
「プロジェクトマネジメント」
「モチベーションマネジメント」

 

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